ヴィオラ日記2

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アマチュアのヴィオラ弾きということ

 ヴィオラを弾き始めたのは、社会人4~5年目だったと記憶しています。学生オーケストラでも社会人成りたてでの室内オーケストラにおいてもヴァイオリンを弾いていました。ところがファーストヴァイオリンを担当するようになり、その難しさゆえ、思い描く音楽と自分の出せる音のギャップが重く感じられ始めていました。 

 そのころ始めた室内楽で、オーケストラではあまり意識していなかったヴィオラという楽器が、室内楽ではとても魅力的なフレーズを弾いている様子が気になり始め、やがてオーケストラでもヴィオラパートに移ろうと考え、気に入った楽器を探し回り、やっと手に入れて、初めての演奏曲はブラームスの交響曲第4番でした。偶然なのですがブラームスの作品では、ヴィオラは格別の好待遇を受けていることに気付き、その後長く憧れの作曲家の一人となったのでした。

その後は、ヴァイオリンとヴィオラを両方弾いていた時期がありましたが、次第に頭や身体の楽器による切り替えがうまくできなくなってきて、ほとんどヴィオラしか弾かなくなりました。大規模なオーケストラでも、バッハのカンタータ演奏でも、弦楽四重奏でもヴィオラばかり弾くようになりました。

 

 浅薄な知識に依れば、英語のアマチュアはフランス語(amatur)が元で、更にラテン語のアマトール(amator)という言葉が語源だそうで、その意味は「愛する人」とのことでした。もちろんイタリア語のアモーレ(amore)も同族でしょう。ヴィオラを愛してしまった、老体納得の語源でした。